なぜ三味線?

数多くの日本の伝統芸能にとって三味線は不可欠であり、日本を代表する伝統楽器と言えます。

「三味線」と一口に言っても、実は構造も奏法もまったく別の楽器なのです。

津軽三味線奏者が、同じ太棹の義太夫三味線を前にしても、手も足も出せません。

中国→沖縄を経て 16 世紀、織田信長、豊臣秀吉の時代に日本に流入した三味線は、北の音楽、南の音楽、山の音楽、海の音楽、芝居の音楽、お座敷の音楽・・・

地域性や用途によって様々に変化し、実に多くの種類や特徴を持つ楽器として今も活躍しています。

三味線という楽器を通して、「日本文化が決して画一的ではなく、多様性をもった文化であること」を体感していただきます。

また、その足跡を通して、「日本文化の系譜」を再認識でき、「自らの文化に誇りを持つこと」が期待できます。